Blenderで作成した8畳の自作部屋モデル。前回までにマテリアル適用やTV画面のUV展開を終え、いよいよ今回は「Meta Quest 2(実機)にアプリを転送して中に入る」という最大の山場に挑みます!
しかし、ここからがVR開発特有の「ハマりどころ」の連続でした……。
今回は前編として、Meta Horizonの開発者登録から、UnityでのAndroidビルド環境構築、そして実機への初転送までの道のりをまとめます。
Step 1:Meta Horizon 開発者アカウント登録と組織作成
Quest 2へ自分で作ったアプリを送り込むには、端末を「開発者モード」にする必要があります。そのためには、まずMeta公式のダッシュボードで開発者登録(組織の作成)を行わなければなりません。
登録ページ(Meta Horizon 開発者ダッシュボード):
https://developer.oculus.com/manage/
上記URLにアクセスし、Metaアカウントでログイン後、団体名を入力して各種利用規約(NDAなど)に同意・送信することで、開発者アカウントの準備は完了です。

Web上で団体名を入力し、各種利用規約(NDAなど)に同意して送信することで、開発者アカウントの準備は完了です。
意外な落とし穴:Wi-Fiの周波数帯(SSID)トラップ
登録後、スマホのMeta HorizonアプリからQuest 2の「開発者モード」をONにしようとしたのですが、なぜか端末を認識してくれずエラーに……。
原因を探ってみたところ、スマホとQuest 2が接続しているWi-FiのSSID(周波数帯)がズレていたことが判明しました。
ルーターの末尾が -g(2.4GHz帯) と -a(5GHz帯) で別々のネットワークに繋がっていたため、お互いを検出できていなかったのです。SSIDを統一したところ、無事に開発者モードをONにできました!
Step 2:UnityのAndroidビルド環境の構築
Meta Quest 2はAndroid OSベースで動作しているため、Unity側で「Android向けにアプリを出力する設定」を行う必要があります。
モジュールがない?Unity Hubでのダウンロード待ち時間
Unityの上部メニュー File > Build Settings を開き、プラットフォームを Android に変更しようとしたところ……
「モジュールandroidはロードされていません」 の表示が。
Unityインストール時にAndroid用のビルドモジュールを入れていなかったのが原因でした。一旦プロジェクトを閉じ、Unity Hubの Installs タブから使用中のバージョン(2022.3.62f3)を選択し、Add modules から「Android Build Support」(SDK&NDK Tools, OpenJDK含む)を追加します。
このダウンロードとインストール、そしてUnity側の Switch Platform(プラットフォーム切り替え)の処理にそれぞれ数分〜10分近くかかり、地味な待ち時間が蓄積していきます……。
Step 3:USB接続と「ビルドして実行」
Android環境のロードが完了したら、PCとQuest 2をUSBケーブルで接続します。
Quest 2をかぶると画面内に「USBデバッグを許可しますか?」というダイアログが出るので、コントローラーで「許可」を選択。
Build Settings の 「実行デバイス(Run Device)」 に接続した Oculus Quest 2 を指定
「ビルドして実行(Build And Run)」 をクリック

PC内(D:ドライブのプロジェクトフォルダ内など)に .apk ファイルの保存場所を指定
これで自動的にPC上でapkが生成され、USB経由でQuest 2本体へとアプリが転送・インストールされます!
初ビルド成功!…しかし目の前に広がっていたのは「巨大な2D画面」だった
ビルド完了後、Quest 2を装着してアプリを確認してみます。
ワクワクしながらアプリを起動!
「……ん? なんか想像と違うぞ??」
そこにあったのは、360度に広がるVR空間ではなく、暗闇の中にポツンと浮かぶ「自作部屋が映った巨大な2D平面スクリーン」 でした。
原因はシンプルで、Unity側で 「XR プラグイン管理(OpenXR)」のVRレンダリング設定を入れていなかったこと でした。
Project Settings > XR プラグイン管理 からプラグインをインストールしてOpenXRを有効化する必要があるのですが、このパッケージのロード待ち時間もまた地味にしんどいポイントです……。

次回へ:平面スクリーンから本物のVR空間へ!
さらに、ここからOpenXRを設定してVR空間化に成功したと思いきや、今度は「首を振ると部屋全体がついてくる(トラッキング未適用)」という新たな罠が待ち受けていました……!
この続きは次回に…

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